世界を魅了した一杯──「和香牡丹八蝶山田錦」の金賞受賞が示す未来

静かな酒蔵で湧き上がる杜氏の笑顔。
その手には、国際舞台で金賞を勝ち取った一本の日本酒「和香牡丹八蝶山田錦」が輝いていました。
このたび「2024年度全米日本酒歓評会」で吟醸酒部門の金賞を受賞したこの美酒は、日本酒文化が世界に誇る結晶です。

日本酒好きの方なら、このニュースを聞いただけで心が弾むことでしょう。
まだ日本酒に詳しくない方も、この一杯をきっかけに新しい味覚の世界に飛び込んでみませんか。
今回の記事では、和香牡丹八蝶山田錦の魅力と受賞の意義についてご紹介します。

受賞が持つ意味──「全米日本酒歓評会」とは

アメリカで最も歴史のある日本酒の品評会「全米日本酒歓評会」は、2001年の創設以来、日本酒の普及と文化交流を目的に毎年開催されています。
2024年は10月22日から24日にかけて、ハワイ・コンベンション・センター（ホノルル市）で開催され、日本と米国の197の蔵元から計587点が出品されました。

独立行政法人酒類総合研究所をはじめ、日本酒造組合中央会や日本醸造協会などの経験豊富な審査員による完全ブラインド形式の厳格な審査の結果、161点に金賞、138点に銀賞が授与されました。
大分県からの金賞受賞は三和酒類のみという快挙でした。

2024年11月5日に新発売されたこの純米大吟醸酒は「お米の品種や個性を表現する造り」をコンセプトに生まれました。
使用される酒米「山田錦」は日本酒の最高峰といえる原料で、精米歩合50％まで磨き上げられています。

口に含むと、バナナや白桃を思わせるフルーティーな香りが広がり、しっとりとした上品な米の旨味と甘みのある味わいが楽しめます。
アルコール分15％の繊細なバランスは、日本酒初心者から上級者まで魅了することでしょう。

三和酒類の日本酒製造部門である虚空乃蔵は、1958年に地元3社の合併により誕生しました。
宇佐神宮の御神酒も醸造する由緒ある蔵で、地元産「ヒノヒカリ」を中心に「丹念に一念に」をモットーとした手づくりの酒造りを行っています。

720ml（2,147円）と1800ml（4,513円）の2サイズで展開される和香牡丹八蝶山田錦は、三和酒類の技術と情熱が結実した逸品です。

和香牡丹八蝶山田錦の金賞受賞は、三和酒類の酒造りの真髄を世界に示す快挙となりました。
伝統と革新が織りなす日本酒文化の新たな章の始まりとして、これからも多くの人々の心を潤すことでしょう。