「雪どけの一杯」が世界を驚かせた日—魚沼産コシヒカリが醸す、奇跡の日本酒

食用米から生まれた日本酒が、世界の頂点へ—

新潟県津南町の津南醸造が醸した『郷（GO）GRANDCLASS 魚沼コシヒカリ Edition』が、イタリア・ミラノで開催された「ミラノ酒チャレンジ 2025」で、もっとも栄誉あるプラチナ賞を獲得しました。

この快挙が特別なのは、一般的な酒造好適米ではなく、食用米である魚沼産コシヒカリ 100％ を使用して醸造された純米大吟醸酒だということ。

それは”雪国の自然”と”革新的な挑戦”が織りなす、新時代の日本酒でした。

魚沼産コシヒカリ—「米の王様」が醸す革新的な味わい

日本人にとって、魚沼産コシヒカリは「特別なごはん」の代名詞。
その食用米を日本酒にするという、これまでにない挑戦から生まれたのが『郷（GO）GRANDCLASS 魚沼コシヒカリ Edition』です。

津南醸造は、南魚沼と接する豪雪地・津南町の風土と、魚沼産コシヒカリという地域資源の可能性に注目。
従来の日本酒製造とは全く違う製法を確立し、食用米ならではの旨味と香りを引き出すことに成功しました。

精米歩合 50％、アルコール度数16度で仕上げられたこの酒は、まさに雪国のテロワールを体現する一本となったのです。

「ミラノ酒チャレンジ 2025」での評価は、まさに絶賛の内容でした。

「白い果物、メロン、ライチ、桃の香りが複雑に調和し、口中では花の香りと米の甘味が広がる」

審査員たちは、中程度の甘味とうま味、長い余韻といったバランスの良さを高く評価。
「バランスが取れていて複雑」「優雅さ、純粋さ、持続性、カテゴリーの表現」というキーワードが並びました。

このお酒が世界で評価されたのは、日本的な美味しさだけではありません。

パルミジャーノ・レッジャーノやプロシュートなどイタリア食材との相性も高く評価され、和洋を問わない食材との調和が証明されました。

さらに、株式会社野村事務所が導入するAIによる官能評価システム（ProfilePrint）でも「爽やかさが高く、苦味が抑えられている」という特徴が示され、今回の受賞結果と合致する結果となりました。

この受賞は、ただの品評会での成功を超えた意味を持っています。

食用米を使った日本酒が海外のソムリエたちによる厳格な審査を経て最高評価を受けたことは、極めて稀有な快挙。
それは、地域性（テロワール）を体現する新しい日本酒の可能性を世界に示したのです。

既にシンガポール最大の日本酒イベント「Sake Matsuri Singapore 2024」では完売するなど、現地での評価も非常に高く、グローバル展開への道筋が見えています。

『郷（GO）GRANDCLASS 魚沼コシヒカリ Edition』は、720ml の瓶に込められた津南町の風土と革新の物語です。

津南醸造の挑戦は、日本酒の新たな可能性を切り開き、食用米から生まれる豊かな味わいが世界の食卓で愛される未来を描いています。

そしてそのとき、きっとこう感じるはずです。

「この一杯の中に、津南の大地と空がある」—と。