AMAZON でお買物

100 年先の乾杯も愉しむ—酔鯨の新たな一滴「TYPE25」が織りなす微発泡の世界

あなたは最近、どんなお酒に「うまい!」と心から感動しましたか?

私は先日、思いがけない出会いがありました。
グラスに注がれた透明な液体からほんのりと立ち上る香り。
一口含むと、繊細な泡が舌の上で静かに弾け、やさしい甘みとすっきりとした後味が広がったのです。

「これが日本酒?」

驚きとともに、新しい日本酒の可能性を感じた瞬間でした。
それが今日ご紹介する「酔鯨 TYPE25」—高知の老舗酒蔵「酔鯨酒造」が 100 年先の未来を見据えて醸し出した新たな一滴なのです。

伝統と革新が交わる瞬間—「酔鯨 TYPE25」誕生の背景

「100 年先も、今と変わらない”うまさ”を届けたい」

太平洋の潮風が吹き抜ける高知県で、酔鯨酒造はこんな思いを胸に日々酒造りに取り組んでいます。
2024 年3月に日本酒業界ではまだ珍しい「全社カーボンニュートラル」を達成した酔鯨酒造が、2025 年4月25日に新たに発売するのが「酔鯨 TYPE25」です。

先代から受け継いだ「芳醇辛口」という酔鯨の伝統を大切にしながらも、現代の多様化する食卓に寄り添う新しい酒質に挑戦した一本。
約1年にわたる開発期間を経て、ついに世に送り出される時が来たのです。

でも、なぜ今「新しい日本酒」なのでしょうか?

変わりゆく食卓と日本酒の未来

私たちの食卓は、和食だけでなく洋食や中華、エスニック料理まで、日々彩り豊かに変化しています。
それに伴い、お酒への嗜好も多様化。
特に若い世代からは、従来の日本酒に対して「アルコール度数が高すぎる」「口当たりが強い」「後味のすっきり感が物足りない」といった声が聞かれるようになりました。

酔鯨酒造はこうした声に真摯に耳を傾け「これまでの概念にとらわれない、新たな味わいの可能性」を模索。
そこで着目したのが「発酵由来の自然な微発泡感」でした。

それは、まるで自然界の息吹を一瞬で閉じ込めたような、繊細で贅沢な挑戦です。

「しぼりたてのフレッシュさ」を封じ込める技術

日本酒を造る過程では、実は上槽(もろみをしぼり清酒と酒粕に分ける工程)直後には、酵母の発酵による自然な炭酸ガスが含まれています。
これが「しぼりたて」特有の爽やかさの秘密なのですが、通常は濾過・火入れ・瓶詰めといった工程で、その繊細な発泡感は徐々に失われてしまいます。

これを守り抜くため、酔鯨酒造の最新鋭工場「土佐蔵」では新たな設備を導入。
最新のサニタリーポンプや濾過装置で工程をシンプルにし、瓶燗装置では数千本単位の生産を迅速かつ確実に行える体制を整えました。

上槽から瓶詰めまでの工程を可能な限りシンプルにし、各工程での品温管理を徹底することで、従来の日本酒造りでは難しかった「自然な発泡感の封じ込め」に成功したのです。

まるで、蔵人たちが「自然からの贈り物」をそっと手のひらで包み込むように、微細な炭酸ガスの命を守り抜いた結晶とも言えるでしょう。

唯一無二の口当たりと香り

「酔鯨 TYPE25」は、岡山県産の「朝日米」を原料に、高知酵母「AA-41」と自社酵母(9号系由来)の2種類の酵母を用いて醸造されています。

グラスに注げば、穏やかなバナナ系の香りがふんわりと立ち上り、一口含めば発酵によって生まれた繊細な発泡感が口の中でやさしく弾けます。
アルコール度数14度、日本酒度+3、酸度 1.4 という数値が物語るのは、酔鯨らしいすっきりとした味わいに爽やかなアクセントを添えた、絶妙なバランス。

ラベルにも酔鯨のこだわりが表れています。
書家・荒井星冠氏による「酔鯨」の文字は、フレッシュさや心地よさを優しく繊細な筆致で表現。
伝統を受け継ぎながらも、新しい時代を感じさせる洗練された佇まいです。

未来を守りながら、新しい価値を造る

「酔鯨 TYPE25」の価格は 1800ml が 3,300 円(税込)、720ml が 1,750 円(税込)。
「酔鯨」取扱いの一部店舗で数量限定販売されます(酔鯨直営ストアでの販売予定はないとのこと)。

この一本に込められているのは、単なる新商品開発という以上の思いです。
気候変動が進み、酒米の栽培条件や水質も変わっていく未来に向けて、酔鯨酒造は「変わることで、変わらない味を守る」という矛盾とも思える挑戦を続けています。

2021 年に誕生した「土佐蔵」では、全ての電力を再生可能エネルギーでまかない、製造過程で発生する CO₂ も細かく数値化して削減。
一つひとつの設備に「未来を守るための意志」が宿っています。

今夜、100 年先の誰かと乾杯する

今夜、もし誰かと特別な一杯を交わすなら、この「酔鯨 TYPE25」を試してみてはいかがでしょうか。

その微細な泡が口の中でやさしく弾ける瞬間は、単なる「おいしい」を超えた体験になるはずです。
それは、今この瞬間だけでなく、100 年先の誰かも同じ感動を味わっているかもしれないという、小さくも壮大な「未来との乾杯」でもあるのです。

「100年先に乾杯を」

その夢は、グラスに注がれた一滴の中に、確かに息づいています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました