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瀬戸内の海が育んだ、新しい日本酒のかたち「多島海 -TATOUMI-」の挑戦

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夕暮れどき、静かな瀬戸内海に小舟が浮かび、遠くに浮かぶいくつもの島影が淡い光に包まれている。
そんな風景を目にしたとき、人はなぜか、心がすっと静かになるものです。

もし、この情景そのままの「やさしさ」や「おだやかさ」を、一杯の日本酒から感じられたとしたら。
そんな想像を、現実にしようとしている人たちがいます。

それが、瀬戸内のアルコールブランド「多島海 -TATOUMI-」の新たなプロジェクト。
今回ご紹介するのは、新しい原料にこだわり、瀬戸内の美しさを未来へつなぐ、心震える挑戦の物語です。

瀬戸内発、美しさを味わえる日本酒へのこだわり

「多島海 -TATOUMI-」は、瀬戸内海に点在する美しい島々の風景と文化をコンセプトにしたアルコールブランド。
まるで海に浮かぶ小さな世界をそのまま瓶に詰め込んだような、そんな温もりと静けさを感じさせるお酒を手がけています。

そのTATOUMIが今回取り組むのは、日本酒の全量を「低グリテリン米」で醸すという新たなプロジェクト。

「低グリテリン米?何それ?」と思った方も多いかもしれません。

これは、タンパク質の一種である「グリテリン」の量を大幅に抑えた特別なお米のこと。
もともとは腎臓疾患などでたんぱく質制限が必要な方の食事用として開発された米ですが、その独自の特性が酒造りの世界でも注目されています。
このお米を使うことで、白ワインのような特徴的な香り成分「4MMP」が生まれやすく、白ブドウやマスカットを思わせる爽やかな香りを持つ日本酒が実現するのです。

「原料から圧倒的な差別化を生む」その理念

このプロジェクトが素晴らしいのは、ただ新しいお米を使うという話ではないということ。

開発を担当するのは、株式会社獺祭を経て、現在は地域商社やまぐちで酒類事業を担う高木真吾氏。
彼の原点には「原料から圧倒的な差別化を生む酒をつくりたい」という課題意識がありました。
そんな中で、新潟県の酒米生産者から希少な低グリテリン米「春陽」を少量譲り受けることに成功します。

次に必要となったのは、希少な酒米「春陽」の魅力を最大限引き出せる造り手。
最近飲んだ日本酒で印象に残っていたのが、山口県周南市の老舗酒蔵「中島屋酒造場」の大きな品質向上でした。
杜氏の中村信博氏に相談したところ、快諾を得て試験醸造がスタート。

日本酒の伝統製法である生酛造りや、熟成酒造りに定評のある中島屋酒造場の技術と「春陽」が見事に調和し、爽やかで白ブドウやマスカットのような香りを持ちながら、透明感のある甘みと旨み、しかも劣化しにくい日本酒「多島海」が誕生しました。

日本酒は「美しい景色」を未来へつなぐこともできる

印象的だったのは、このプロジェクトが瀬戸内海の環境保全にもつながっているという点です。

「多島海」ブランドの売上の一部は「認定NPO法人 瀬戸内オリーブ基金」に寄付され、瀬戸内海の環境保全に役立てられます。
このNPO法人は、瀬戸内海の離島、豊島でかつて起こった有害産業廃棄物の不法投棄をきっかけに、瀬戸内海エリアの豊かな自然環境を守り、次世代へ引き継ぐことを目的として活動しています。

「美しい景色は人生を幸福にする」
その価値を未来へつなぐ取り組みが、このブランドの根幹にあるのです。

さらに、かつて獺祭が「山田錦が足りないなら作ろう」と動いた姿に倣い、低グリテリン米の生産拡大にも挑戦を始めています。
まだまだ市場に出回っている量が少ないこのお米をあえて積極的に使うことで、米農家に新たな需要を生み、地域の産業を支えることにもつながります。

こうした動きは、単なるトレンドではありません。
日本酒という伝統産業が、現代の価値観と調和しながら生き延びていくための、きわめて実践的な挑戦なのです。

「多島海 -TATOUMI-」が見せてくれる、これからの酒のかたち

思えば、日本酒はもともと「人と自然の共創」から生まれた飲み物でした。
米、水、酵母、そして季節。
そのすべてが調和しなければ、よい酒にはなりません。

「多島海 -TATOUMI-」が目指しているのは、そんな原点に立ち返りつつ、希少な原料と高い醸造技術を活かした、まったく新しい酒づくりの形。

それは、ただおいしいだけでなく、瀬戸内海の美しさを未来へ残し、地域の農業を守り、日本酒の可能性を広げていく。
そんな、いくつもの「想い」が折り重なった日本酒です。

まるで瀬戸内海の多島美のように、一つひとつの島が調和して風景をつくるように。
この酒もまた、たくさんの想いが寄り添って生まれているのです。

最後に:一杯の酒が、世界を少し変えるかもしれない

日本酒を飲む理由は人それぞれ。
美味しいから、好きな人と飲みたいから、旅の思い出に浸りたいから。

でも、もしその一杯が、瀬戸内海の美しさを守り、誰かの暮らしにもつながるものであったなら。
それは単なる嗜好品ではなく、未来を選ぶ行為になるのかもしれません。

「多島海 -TATOUMI-」が見せてくれるのは、そんな「美しさの選択肢」としての日本酒のかたち。

2026年1月23日、低グリテリン米を使用した「多島海 生原酒」が発売されます。
静かな瀬戸内の海のように、穏やかで、深く、そして透明感のあるその味わいを、ぜひ一度体験してみてください。

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