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「米を削る」という挑戦が生んだ、黒船の名を継ぐ酒――勝山酒造「伊達ノ黒船 純米大吟醸」誕生秘話

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ある日、あなたが手に取った一杯の日本酒。
その一滴に、どれほどの時間と情熱が込められているか、想像したことはありますか?

実は、日本酒の世界には「お米を削る」という、ちょっと意外な奥深さがあります。
今回ご紹介するのは、そんな”削る挑戦”の最先端をいく、宮城・仙台の老舗「勝山酒造」が生み出した一本。
2025 年5月23日—勝山酒造は、自社初となる酒造好適米「蔵の華」を使用した「精米歩合8%」という驚異的な高精米の純米大吟醸酒「伊達ノ黒船」を世に送り出します。

これは単なる新商品ではありません。
日本酒づくりの伝統と革新、その両方に真っ向から挑んだ、まさに”黒船”の名にふさわしい酒の物語です。

なぜ「8%」がすごいのか? ― お米の 92% を削る理由

日本酒づくりにおいて「精米歩合」という言葉があります。
これは、お米の表面をどれだけ削ったかを表す数字。
たとえば「50%」なら、米の半分を削って、残った中心だけでお酒を仕込むということです。

では、今回の「8%」はどうでしょう?

つまり、米の 92% を削って、残った”わずか8%”だけで仕込んだということ。
それはもう、米の「心(しん)」の、さらに芯の部分だけを使う、まさに精緻の極み。
ここまで削るのは並大抵のことではありません。
米は割れやすくなるし、扱いも繊細さが求められます。
それでもあえて挑んだのは「これまでにない、透明感と奥行きを持つ味わい」を求めたから。

これはまさに、職人たちの「削る」への執念。
そしてその先に見える、まだ誰も知らない風景への好奇心の結晶なのです。

「黒船」の名に込められた、伝統と革新のストーリー

「伊達ノ黒船」という名は、歴史そのものを感じさせます。
サン・ファン・バウティスタ号は、奥州王 仙台藩主伊達政宗公の命により 1613 年慶長遣欧使節団が太平洋を渡るため、仙台藩の類まれな造船技術によって建造された壮麗なガレオン船。
政宗公の夢とロマンを乗せて出帆したこの船が、のちに「伊達ノ黒船」と称されました。

伝統を守りながらも、そこに風穴を開けるような革新を。
武士道のもつ君主への気高い忠誠心と不屈の精神に重ね、今回の「伊達ノ黒船」は、政宗公の想いと精神を映した、洗練と気品を兼ね備えた希少な一本なのです。

その名を冠するにふさわしく、この酒は従来の製法にとらわれず、クラフトマンシップと最新技術を駆使して完成されました。
「遠心搾り」と「袋搾り」の2種類があり、それぞれ異なる表情を見せます。

「遠心搾り」は、勝山独自の遠心分離機の技術で純粋なエキスだけを抽出した極上の一本。軽やかな口当たりの中に米本来の深い旨味と白ブドウや柑橘のような果実香が広がり、上品な甘みと酸味の心地よい余韻が続きます。

「袋搾り」は、酒袋に詰めた醪をゆっくりと丁寧に槽で搾った珠玉の逸品。
雑味のない透明感の中に、存在感のあるしっかりとしたコクと穏やかで爽やかな果実味の吟醸香が広がり、軽やかな甘さとふくらみを感じる味わいに仕上げられています。

「高級酒=敷居が高い」はもう古い? 手に届く”贅沢”という選択

気になるのは、その価格や手に入りやすさかもしれません。

「伊達ノ黒船」は限定各 300 本と希少性の高い商品です。
「遠心搾り」は仙臺箪笥被せ箱入りで 80,000 円(税別)、「袋搾り」は化粧箱入りで 25,000 円(税別)と、確かに高価。
しかし、それは「贅沢のための酒」ではなく「人生の節目に寄り添う酒」としての価値をもっています。

特に「遠心搾り」の箱に採用された仙臺箪笥被せ箱は「サン・ファン・バウティスタ号 伊達ノ黒船」の航路であるカリブ海や地中海の美しいマリンブルー色を漆塗りで表現し、華やかで繊細な飾り金具を施した美術的価値の高いものです。

たとえば、転職が決まった夜。
あるいは、大切な人と過ごす記念日。
そんな「ここぞ」の場面に、この酒は確かな記憶として残ることでしょう。

「一杯の酒から、新しい景色が見える」――それが日本酒の力

日本酒は、ただの飲み物ではありません。
そこには、土地の風土、人の手仕事、時間の流れ、そして造り手の哲学までもが詰まっています。

勝山酒造は元禄年間(1688)に伊達政宗公を藩祖とする伊達家62万石の城下町にて創業して以来、仙台を代表する銘酒醸造蔵元です。
安政4年に仙台藩『御酒御用藏』を拝命し、宮城県で現存する唯一の仙臺藩伊達家御用藏として伝統を守り続けています。
さらに、日本酒として初めて新酒でアメリカのパーカーポイント95点を獲得し、イギリスの IWC、フランスの蔵マスター、アメリカ、オーストラリアでも数々の最高位を受賞。
世界に認められた銘酒として、酒処 仙台・宮城の名を国内外に広めています。

勝山酒造の「伊達ノ黒船」は、そのすべてが”研ぎ澄まされた形”で詰まった一本。
使用米「蔵の華」を8%まで精米した贅沢さ、製法にこだわった搾り方の違い、黒船という名に託した想い。
アルコール分16度、飲用推奨温度 8~14℃ のこの酒を知ってから飲む一杯は、きっとあなたの感性を優しく震わせてくれるはずです。

ぜひ、この”黒船”とともに、新しい日本酒の航海に出てみませんか?

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