「たまには、季節を五感で感じてみませんか?」
スマホの画面越しにしか季節を感じられなくなった今、私たちは「本当の季節の移ろい」をどこかに置き忘れているのかもしれません。
でも、風の香り、空の色、そして味覚が呼び起こす記憶は、たったひと口でその季節をありありと感じさせてくれることがあります。
そんな”日本の四季の記憶”を、ひとしずくに閉じ込めたような日本酒が、この初夏、山梨から届けられます。
富士山の麓から―伝統と清らかさの宿る場所
山梨県大月市に、創業360年以上の歴史を持つ老舗酒蔵「笹一(ささいち)酒造」があります。
その歴史の深さだけでなく「日本酒をもっと自由に、もっと日常に」という想いを持って酒造りに取り組む姿勢が、多くのファンに愛され続けている理由です。
今回、その笹一酒造が新たに生み出したのが、季節限定酒『笹一 夏純米吟醸』。
この特別な日本酒が、富士山の御神酒として、由緒ある北口本宮冨士浅間神社の「初申祭(はつざるさい)」で振る舞われることになりました。
「初申祭」とは? 神と夏をつなぐ特別な日
「初申祭」は、富士山のふもとで毎年行われる例大祭で、富士山をご神体と仰ぐ北口本宮冨士浅間神社が主催します。
社記によると、六代目天皇、孝安(こうあん)天皇九十二年の年に、それまで雲霧に包まれていた富士山が忽然とそのお姿を現し、その年が「庚申(かのえさる)」の年であったことから、古くより申の年、申の日を縁起として祭礼を執り行ったとされています。
また、御祭神が農耕、特に養蚕に対してご加護が篤く、農耕が始まるこの時期に豊穣を祈念し「初申祭」が行われることになったと言い伝えられています。
世界遺産富士山の構成資産である北口本宮冨士浅間神社でのこの行事は、日常を離れ、心を清めるひとときを与えてくれます。
その神聖な場所で、御神酒として奉納されるのが『笹一 夏純米吟醸』。
これは単なる酒ではなく「富士山の恵み」と「人の祈り」とをつなぐ、特別な意味を持った日本酒です。
『笹一 夏純米吟醸』―ひと口で、夏が始まる
さて、気になるこの夏酒。
いったいどんな味わいなのでしょうか。
笹一酒造が「初夏の涼」をテーマに仕込んだこの純米吟醸酒は、富士御坂の深層地下水を仕込み水に、山梨県産酒米「甲州夢山水」を 100% 使用して醸されています。
口に含むと、和柑橘を思わせる爽やかな香りとフルーティーな味わいが広がります。
キレのある酸味が特徴で、旬を迎える夏野菜の天ぷらや軽やかなスイーツと絶妙に調和します。
しっかり冷やして飲めば、まるで富士山の雪解け水が喉を通っていくような清らかさを感じられるでしょう。
このお酒は、2025 年5月5日(祝・月)より北口本宮冨士浅間神社境内で振る舞われ、蔵元直営ショップ「笹一酒遊館」および「笹一酒造 富士河口湖 旅の駅店」でも数量限定で販売されます。
価格は 1,900 円(税込)となります。
心に残る初夏の一杯を、あなたに
日本酒は、難しいものではありません。
特別な知識がなくても、ただ「おいしい」と感じたその瞬間に、それはもうあなたにとっての最高の一杯です。
『笹一 夏純米吟醸』は、そんな気軽さと伝統の美しさをあわせ持った、ちょっと贅沢な夏のごちそう。
家族と囲む食卓に、あるいは一人でゆったり過ごす夜に。
どんなシーンにも、そっと寄り添ってくれます。
最後に、この記事を読んでくださったあなたへ。
「季節を感じる時間を、自分に贈ること。」
それは、忙しい毎日において、もっとも贅沢で、もっとも大切なことかもしれません。
今年の夏は、笹一の夏酒とともに、ちょっとだけ”いい時間”を味わってみませんか。
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