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一口で、旅をする。

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― 搾った瞬間の酒が、時間を越えて届く日が来た。

ある冬の日。雪深い秋田の小さな蔵での出来事

杜氏がふと手を止め、こう言いました。
「この一滴が、今年一番いい出来かもしれない」
その言葉を聞いて、私はグラスを口に運びました。

ひとくち含んだ瞬間、まるで蔵の凛とした空気が体の中に入ってくるような、不思議な感覚に包まれました。
あのときの温度、香り、静けさ――もう一度あの瞬間に戻れたら。
そんな“もしも”の願いを、現実にしてくれるサービスがついに正式リリースを迎えます。

それが、株式会社インターホールディングスが手掛ける「蔵出し真空酒」です。

蔵から、あなたのグラスへ。「空気に触れさせない」という奇跡

「価値ある埋もれた技術を社会実装する」をミッションとするインターホールディングスが、秋田県内での実証実験を経て世に送り出すこのサービスは、日本酒の提供スタイルを根本から変えるものです。

最大の特徴は、酒蔵で特殊な弁が内蔵された「真空容器」に日本酒を充填し、空気に一切触れさせずに低温で流通させる点にあります。
これまで日本酒は、輸送や開封後の酸化によって味が変わってしまうことが課題でした。
しかしこの技術では、蔵出し直後の鮮度を保ったまま、導入先の専用サーバーからグラスへと注がれるのです。

技術と共創が生んだ、唯一無二の一杯

この画期的な仕組みは、一社単独ではなく、各分野のスペシャリストである5社の共創によって実現しました。

インターホールディングスが提供する5リットルの真空容器には、逆流を防ぐ特殊な逆止弁がついており、最後の一滴までフレッシュな真空状態を維持します。
そして、その酒を最適温度で提供するのが、日立グローバルライフソリューションズ製の「低温サーバ」です。

さらに、品質へのこだわりは「見える化」されています。
株式会社日立産機システムの技術を用いたセンシングラベルにより、温度管理の状態がインクの変色で一目でわかるようになっているのです。
これに、ぷらっとホーム株式会社の IoT 技術や、協栄産業株式会社のセンサー技術が組み合わさることで、鉄壁の品質管理体制が築かれています。

リゾートホテルや空港で、蔵元の味に出会う未来

この「蔵出し真空酒」は、まずはホテルや飲食店、商業施設を中心に展開される予定です。

例えば、リゾートホテルのビュッフェやラウンジ、あるいは空港での待ち時間。
そんな場所で、これまでは蔵元まで足を運ばなければ味わえなかった「搾りたてそのままの味」と出会えるようになります。
短時間の滞在であっても、その一杯が高い満足感をもたらす。
そんな新しいおもてなしの形が始まろうとしています。

幕張メッセで「生酒推し」の体験を

この革新的なサービスを、いち早く体験できる機会があります。
2025 年12月3日から12月5日まで、幕張メッセで開催される「ドリンクジャパン 2025」です。

会場のブースでは、日立製の低温サーバから注がれる「蔵出し真空酒」の試飲が提供されます。
ラインナップは、岩手の「南部美人」、秋田の「飛良泉本舗」「秋田清酒」、京都の「松井酒造」など、全国から厳選された8銘柄。
現在連携している60以上の蔵の中から、個性豊かな味わいが集結します。

さいごに:鮮度という価値を、体験として届ける

「蔵出し真空酒」をサーバーから注いだとき、ふとこう思うはずです。
これは単なる飲み物ではなく、技術と情熱によって守られた“時間”そのものだと。

丁寧に育てられた米、澄んだ仕込み水、そして造り手の想い。
そのすべてが込められた一滴が、真空という技術に守られて、私たちの元へやってくるのです。

「生酒推し」の新しい日本酒体験。
ぜひ会場で、その鮮度を確かめてみてください。

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