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iOS 版 Google 検索から消えた Gemini──知らないと損する”次の一手”とは

AI

2025年2月19日、Google は iOS 版の検索アプリからAIアシスタント「Gemini」を削除しました。
この決定は、ユーザーに単独の Gemini アプリをダウンロードするよう促すための戦略的な動きであることが明らかになっています。
同社はユーザーにメールを送付し「Gemini は現在 Google 検索アプリでは利用できなくなりました」と通知するとともに、App Store から Gemini アプリをダウンロードするよう案内しています。

削除の真の理由

Google がこの決定を下した主な理由は、ChatGPT、Claude、Perplexity などの競合AIチャットボットと直接競争するための戦略的な動きにあります。
昨年末から世界中の iOS ユーザー向けにリリースされていた Gemini アプリですが、これまでは Google 検索アプリ内でも同様の機能を利用することができました。
今回の変更により、ユーザーは専用アプリへの移行を求められることになります。

Gemini アプリの提供する新たな体験

新しい iOS 向け Gemini アプリは、従来の Google 検索アプリ内での機能を大きく拡張した形で提供されます。
ユーザーは Gemini Live を通じて音声による自然な会話が可能になり、Google 検索、YouTube、マップ、Gmail といった主要な Google サービスとシームレスに連携することができます。
また、一般的な質問応答やトピックの探索に加え、旅行プランニングの支援、AIによるコンテンツの要約や深い分析、さらには画像生成まで、幅広い機能を活用することが可能です。
テキスト入力だけでなく、音声やカメラを使った多様な対話方法にも対応しています。

戦略的決定に伴うリスクと展望

しかし、この戦略的な決定には大きなリスクも伴います。
すでに多くのユーザーが利用している Google 検索アプリから機能を削除し、新しいアプリのダウンロードを促すアプローチは、必ずしもすべてのユーザーに受け入れられるとは限りません。
新しいアプリをダウンロードすることに消極的なユーザーも多く、結果として Gemini の利用者数が減少する可能性も指摘されています。

一方で、Google は単独アプリ化によって、より迅速な機能開発と展開が可能になると考えています。
新しい Gemini アプリでは、より高度な機能を提供する Gemini Advanced へのアップグレードオプションも用意されており、Google One AI Premium プランをアプリ内課金として提供しています。

ただし、Google は Gemini が時として誤った回答を提供する可能性があることも認識しており、ユーザーに対して回答内容を常に確認するよう注意を促しています。
現在、iOS 版 Google 検索アプリで Gemini にアクセスしようとすると「Gemini は独自のアプリを持つようになりました」というメッセージと共に、App Store へのリンクが表示されるようになっています。

この大胆な戦略の転換が、AIアシスタント市場での Google の競争力強化にどのようにつながっていくのか、今後の展開が注目されます。
新機能の迅速な展開や専用アプリならではの利点を活かしつつ、ユーザーベースの維持・拡大という課題にどう対応していくのか、その手腕が問われることになりそうです。

参考:Google pulls Gemini from main search app on iOS

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