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ロボットが家事をこなす日—韓国発 RLWRLD、22億円調達の衝撃

AI

ある日、ふとした拍子に考えることはありませんか?
「ロボットって、もっと私たちの生活を助けてくれる存在にならないのかな」と。

掃除や配達だけじゃなく、もっと臨機応変に、もっと人間らしく。
まるで人のように”考えて動く”ロボットが身近にいたら、私たちの暮らしはどんなに変わるでしょうか。

そんな未来に一歩近づくかもしれない、ワクワクするニュースが飛び込んできました。
韓国発のスタートアップ「RLWRLD(リアルワールド)」が、ロボットのための”基盤AIモデル”開発に向けて 1,440 万ドル(約22億円)のシード資金を調達したというのです。

「見る」「考える」「動く」をひとつに:RLWRLD が描くロボットの未来

AIには、ChatGPT のように言葉を理解するものや、画像を認識するものがありますよね。
それぞれは得意分野が違うため、ロボットに応用するときには、いくつものAIを組み合わせる必要があります。

ところが、RLWRLD は大規模言語モデル(LLM)と従来のロボティクスソフトウェアを組み合わせた「ロボティクス向けの基盤モデル」を開発しているのです。

たとえるなら、今までのロボットが「寄せ集めの道具箱」だったとすれば、RLWRLD の目指すモデルは「一つで何でもこなすマルチツール」。
見ること、考えること、動くこと—これらを統合し、実際の世界で柔軟に行動できるロボットの”脳”をつくろうとしているのです。

なぜ今、この技術が必要なのか?

現代のロボットは、決められた作業には強い一方で、予測できない状況には弱いのが現実です。
例えば、配達ロボットが段差につまずいてしまう、家庭用ロボットが片付け中に物を倒してしまう。
こうした”イレギュラー”への対応が苦手なのです。

RLWRLD の創業者兼 CEO、リュ・ジョンヒ氏は、過去に二つのスタートアップを立ち上げた経験を持ち、そのうちの一つは Intel に買収された人物。
その経験から「ロボットにはもっと柔軟な”理解力”が必要だ」と感じたと言います。

リュ氏は「RLWRLD の基盤モデルを使えば、多くの手作業を必要とするプロセスを人間の専門知識を学習・複製することで完全に自動化でき、作業環境をより効率的にできる」と語っています。

投資家たちも注目、支えるのは名だたるベンチャーキャピタル

RLWRLD が今回調達した資金の背景には、業界の期待も感じられます。
出資をリードしたのは Hashed で、Mirae Asset Venture InvestmentGlobal Brain も投資。
さらに、LG ElectronicsSK Telecom(韓国)、Ana GroupPKSHAMitsui Chemical(日本)、Amber Manufacturing(インド)など多くの戦略的投資家が名を連ねています。

これらの投資家たちが口をそろえて言うのは「これは、ただのロボット開発じゃない」ということ。

それはまさに「人間とロボットの共存」という、新しい文明の基盤を築く試みだと捉えられているのです。

2024 年設立、特に5本指ロボットに注力

2024 年に設立された RLWRLD は、韓国の有名大学(KAIST、SNU、POSTECHなど)から6人の教授とその研究チームを集結させました。

同社は特に5本指による高度な手の動きの開発に投資しており、これは Tesla、Figure AI、1X といった競合他社がまだ実証していない機能だとリュ氏は述べています。

ビジネス計画と今後の展望

RLWRLD の長期目標は、工場、物流センター、小売店向けのロボット、そして家庭内で家事を手伝うロボットの開発です。
しかし当面は、最も支払い意欲が高く、自動化への強い需要を持つ産業分野を優先するとしています。

同社は早くも今年から戦略的パートナーとの実証プロジェクトやコラボレーションデモを通じて収益を生み出すことを目指しています。

読後のひとこと:ロボットに”心”を吹き込むのは、私たちの想像力かもしれない

ロボットがただ命令通りに動くだけでなく、状況を読み取って自ら判断する。
そんな未来は、SFの話ではなく、すぐそこまで来ています。

RLWRLD の挑戦は、その未来を現実に引き寄せる力になるかもしれません。
そしてそれは、技術の話であると同時に「人の暮らしをどう豊かにするか?」という、とても人間らしい問いへの答えでもあるのです。

未来のロボットがあなたの隣で、あなたを理解し、共に歩んでいく。
そんな世界を想像すると、ちょっと胸が熱くなりませんか?

参考:RLWRLD raises $14.8M to build a foundational model for robotics

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