みなさんは普段、Microsoft Word や Excel をどのように使っていますか?
仕事の報告書やプレゼン資料、家庭の予算表作成など、さまざまな用途でこれらのツールを活用されていることでしょう。
しかし、これらを使用することで、自分のデータが知らない間に MicrosoftのAI トレーニングに利用されている可能性があることをご存じでしょうか?
最近、Microsoft は Word や Excel を含む「Microsoft 365」シリーズのデータ収集設定を、従来の「オプトイン方式(許可制)」から「オプトアウト方式(拒否制)」に変更しました。
これにより、自分で設定を変更しない限り、デフォルトでデータが収集され、AIの学習に活用される仕組みとなっています。
実際、このデータ収集が有効になっていることに気づいていないユーザーも多いのが現状です。
この変更、なぜ重要? 知らないと何が起きる?
デフォルトで許可されたデータ収集設定の問題点は、単に「知らない間にデータが使われる」という点だけではありません。
仕事での機密データや、プライベートな文章がAIの学習データとして使用される可能性があるのです。
確かに、Microsoft はこれらのデータを匿名化するプロセスを採用していますが「どこまで安全か」「どのように利用されるのか」については不透明な部分が残されています。
さらに、この設定変更は Microsoft 側から大々的な告知がなく、知らない間に自分のデータが使用されているという事態を招いています。
「自分のデータが知らないうちに収集されるのは不安だ」と感じる方も少なくないはずです。
設定をオフにしたい! でもどうすればいいの?
このデータ収集をオフにするには、Microsoft 365 の設定メニューからプライバシー管理にアクセスする必要があります。
ただし、これが非常に分かりにづらい場所に配置されているため、多くのユーザーが戸惑っているのが現状です。
以下の手順で、設定を確認・変更することができます:
- Microsoft 365 にログインします。
ウェブブラウザで Microsoft アカウントにアクセスしてください。 - 「アカウント設定」ページに移動し「プライバシー」タブをクリックします。
- プライバシーオプションの中から「データ収集」や「AIトレーニング用データの利用」に関する設定を見つけ、オフに切り替えます。
これでデータ収集を無効化できますが、メニュー構造が複雑なため、時間を要する場合があります。
また、Microsoft が今後再び設定を変更する可能性も考えられるため、定期的な確認を習慣づけることをお勧めします。
Microsoft の狙いと私たちがすべきこと
Microsoft がこのような変更を行った理由は明確です。
AIを進化させるために膨大なデータが必要だからです。
私たちが日々 Word や Excel で作成する文書や表計算データは、AIにとって非常に価値のある資源となります。
これを活用することで、より便利で高度なAI機能の提供を目指しているのです。
一方で、私たちユーザーには自分のデータを管理する権利があります。
データの使用方法を把握し、必要に応じてその利用を拒否することも正当な選択といえます。
今回の Microsoft の設定変更は、私たちに「データ管理の重要性」を再認識させる良い機会となっているとも言えるでしょう。
まとめ:まずは設定を確認し、安心してツールを使おう!
知らない間に自分のデータがAIトレーニングに使われている可能性があるというのは、不安を感じる要因となりえます。
しかし、適切に設定を確認し、必要に応じて変更することで、その不安を解消することができます。
Microsoft Word や Excel といった便利なツールを安心して使い続けるために、ぜひ一度、自分のプライバシー設定を見直してみてください。
これは、デジタル社会で私たちが自分の情報を守るための重要な第一歩となります。
参考:Microsoft says Word and Excel AI data scraping was not switched to enabled by default
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